160.軽井沢沢屋の手づくりジュースで贅沢な朝を迎える。

沢屋ジュース

 昔、軽井沢で夏を過ごした時、これ程に美味しいジュースがあったのか、と驚いた事があった。それはまるで生の果物以上に、その果実の味わいを堪能出来たのだ。
 アスファルトの放射熱と都会の喧噪を逃れるために訪れた軽井沢は、まるで別世界だ。朝早く鳥の啼き声で目を覚まし、ロッジのベランダに出ると眼下には軽井沢ゴルフコースを望め、まるで森の中に浮遊している錯覚に陥るほどだった。
 爽やかな風が吹き抜けるベランダで戴いた目覚めの飲み物は、軽井沢「沢屋」のブルーベリージュースだった。当時、此処が造るジャムは知っていたが、ジュースを作っているとは知らなかった。グラス一杯の中に新鮮な摘み立てのブルーベリーが150粒も搾られていると聞いて、なんて贅沢な飲み物だろうと思ったものだ。
 沢屋では地元で穫れる果実の他に全国から選りすぐりの素材を仕入れ、季節毎にジャムやジュースに仕上げている。8月の時期は矢張りブルーベリーだろう。酸味が強く、すっきりした口当たりは朝の目覚めに丁度良い。飲んでから暫くすると遠くの山肌までくっきりと見えてくるのは、ブルーベリー効果のあらわれだろうか。
 軽井沢の夏は短い。9月から10月にかけては、山ぶどう、白ぶどう、紅玉りんごジュース等の時期になる。国産果実のみを使い、そのまま搾っただけの100%混じりけ無しのストレートジュースは、自然を贅沢に飲み干す気分に浸れるだろう。
 甘過ぎず、素材そのものの味は時に酸っぱく、時にはどこか懐かしい昔の果実の味がするかもしれない。沢屋の手づくりストレートジュース、決して安い値段では無いが、これこそ大人の贅沢なのかもしれない。
沢屋 長野県北佐久郡井沢町塩沢702
0267-46-2400