2008-02-01から1ヶ月間の記事一覧

95.極上の牛肉を味わいたければ、迷わず篠崎のジャンボへ行け。

都営新宿線瑞江駅よりタクシーで1メーターの処にすこぶる評判の高い焼き肉屋が在る。 「焼肉ジャンボ」は篠崎の新町商店街入口に位置するが、どちらの駅からも非常に遠い。でも、運ちゃんに「ジャンボまで」と云えば誰でも通じるのだ。 ポツンと佇む店の細…

94.給料日前、堀切菖蒲園のきよしは懐に優しい一軒だ。

堀切菖蒲園の駅を出るとすぐ車道の向う側に「きよし」が佇んでいる。午後3時から開いており、年中無休なので週末の午後にのんびりと酔うのには都合が良い。 270円のハイボールを頼むと冷えた炭酸を一本まるごと勢いよく注ぎ、ニッカウヰスキーのボトルに入…

93.素朴な味わいのあやめだんごで濃い茶を一服。

以前、目黒通りを大鳥神社から清水の方へ歩いて行くと銭湯「松の湯」隣の角地に「あやめだんご 寿々屋」が在った。都市開発の為、近隣の店を含めて辺り一帯が立ち退きになり、閉店したのだった。僕は此処のだんごが大好きだったので、閉じたシャッターに貼ら…

92.岡山の銘菓、白十字のワッフルを遥か東京で味わう幸せ。

岡山出張の土産に大変嬉しい菓子を戴いた。「白十字」のワッフルだ。以前、岡山に行った時に知って以来、此処のワッフルのファンである。だが、地元でも不動の人気であり、遅い時間に行くと売り切れてしまう程なのだ。 白十字は岡山の人なら知らない人が居な…

91.新幹線の車内一面に臭気を漂わせながら頬張る蓬莱の豚まん

大阪、京都へ出張に出かけると帰りの新幹線の中での楽しみと云えば、もちろん豚まんである。蒸したての豚まんは箱の蓋を開けたとたん、もわっとした強烈な豚まん特有の香りを車内一面に漂わせるのだ。時間が無く買えずに新幹線に飛び乗った時などは最悪だ。…

90.春間近な気配。ひいらぎの鯛焼きを片手に青空の下を散歩。

僕は毎晩酒を嗜むが、同様に甘い物にも目が無い。「甘党、辛党、高血糖!」などと冗談を云いながら、羊羹をアテに酒を呑んだりもしている。しかし、そろそろそんな冗談も本当になる時が近づいているかもしれないナ。 饅頭、最中、団子などは商店街を散歩しな…

89.京都の夜の始まりは、新京極スタンドに限る。

京都を訪れると必ず立ち寄る処が在る。朝一番は「イノダコーヒ」の珈琲で目を覚ますが、仕事の後は此処である。四条通りから新京極へ向かいアーケードに入ると、何ともモダンなロゴの暖簾が目に飛び込む。新京極アーケードの中に在る「京極スタンド」は昭和…

88.働く人の酒場、牛太郎で今夜も襟を正して呑ませて戴く。

武蔵小山の駅を出て数分、信号を一つ超えた辺りに風情在る暖簾が揺れている。紺地に白抜きで「牛太郎」と染め抜かれた暖簾は、それをくぐる客を選ぶのである。引き戸の上の看板には「働く人の酒場」と書かれているのだから、この店は、汗水垂らして仕事をし…

87.博多が誇る西洋和菓子を頬張り、ミカバンド『黒船』を聴く。

九州、博多の風物詩「どんたく」を初めて知ったのは忘れもしない1974年、サディスティック・ミカ・バンドがリリースしたアルバム「黒船」の中に収録された歌だった。どの曲も全てが衝撃的だったが「どんたく」と云う曲の何とも楽しい事。それから10年後の’84…

86.長浜安さんは、人柄同様に穏やかでコクの有るらーめんを作る。

九州は美味いモンの宝庫だ。芋に麦と美味い焼酎も揃っている。寒い冬はお湯割りでグっと躯を温めて、屋台を楽しむのもオツだ。先週も高千穂での仕事が終わり、土日の博多を遊ぼうと画策していた。ところが生憎仕事が入ってしまい金曜の最終便で東京に戻る羽…

85.辻留の懐石料理でまごころを味わう。

「食は上薬」、これは京懐石の名店「辻留」の料理に対する思い入れである。創業は明治三十五年、初代、辻留次郎は裏千家の家元圓能斎宗室から茶懐石を学び、お茶席に料理人が出向いて懐石料理を作る「店を持たない料理屋」を始めた。京都では今もこのスタイ…

84.創業150周年の榮太樓飴で團十郎の粋を味わう。

梅ぼ志飴でお馴染みの「榮太樓」が創業150周年を迎える。これを記念して、江戸の頃から庶民に愛され続けている榮太樓の飴と同様、歌舞伎の世界で人々に愛されている市川團十郎の歌舞伎十八番の役どころ「助六」と「弁慶」の舞台姿が粋にあしらわれた梅ぼ志飴…

83.雪の日は、家でのんびり懐中汁粉でも味わうか。

子供の頃、冬の寒い日に食べたくなるのがお汁粉だった。小豆をコトコトと煮て作る汁粉が大好きなのだが、そう頻繁には作ってくれない。 テレビ黎明期の昭和40年代、チャンネルを回すと林家三平が登場し「お餅も入ってベタベタと、甘くてどうもスぃませ〜ん!…

82.ファイト餃子食べて寒さを忘れ、巣鴨界隈を散策だ。

都電荒川線に乗ると、実に長閑な気分になる。JR大塚駅から乗り、二駅目が庚申塚だ。ここの停留所が変わっている。電車を降りるともうそこが甘味処なのである。お年寄り夫婦などはそのままそこで休憩を取ったりして、これまた長閑な光景だ。 庚申塚は、古来中…

81.不動前、東印度カレー商会で雪の寒さを吹っ飛ばせ。

二月に入って二度目の雪が降った。外を歩いていると耳たぶから足の爪先まで冷えてくる。こんな寒い日には、食後暫くの間、躯の芯から暖まるカレーといきたいモノである。東急目黒線不動前の改札を出て、徒歩数十秒の所に「東印度カレー商会」なる店が在る。 …

80.豆子郎の外郎を食べ、山口で眠るウディさんを思い出した。

一月の終わりまで、山口市の和菓子屋「豆子郎の里 茶蔵庵」にて「和のかたち 百六十人のイラストレーターが描く日本」展が催されていた。これは、東京イラストレーターズ・ソサエティが毎年夏恒例で開催される企画展の巡回だ。 メンバーには、矢吹伸彦さん、…

79.シンスケの炒り豆腐で呑む。重ねた年齢を振り返ってみた。

若かりし二十代の頃、世の中はバブル経済真っただ中。原宿の外れ、雑居ビルの地下に随分と敷居の高いバーが在った。ガールフレンドを連れて訪れ、マスターに導かれるまま杯を重ねた。美しい骨董のグラスで次々と違うカクテルが作られる。若さが勢いの僕は見…

78. 新橋の天はるは、何故だか妙に肌に馴染む天麩羅屋だ。

とびきり美味い天麩羅が喰いたきゃ、茅場町の「みかわ」とか、日本橋「てん茂」あたりが良い。客人を招き接待に使うのならば神楽坂「天孝」、銀座「近藤」が浮かぶ。でも、不意に「あぁ、昼飯は天麩羅でも喰おうかなぁ。」と思った時は迷わず新橋西口に佇む…